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2019/06/17 16:10
モラは、色の違う布を重ねて縫いますが、
この重ねた布をレイヤーといいます。
レイヤーとは、日本語で層という意味です。
クナ族は、この布の層を切り抜いたり、
アレンジしたりして、
独特のデザインのモラに仕上げていきます。
当然、レイヤーの数が多いほど、
モラの縫い方は、より複雑で難しくなります。
クナ族は、モラを見せるとき、
レイヤーの数を見せて言います。
「uno dos tres cuatro(ウノ ドス トレス クワトロ)」
「いち、に、さん、し」
「Mucho tarabajo.(ムーチョ トラバホ)」
「たくさん仕事をしたんだよ。」
「Todo hecho a mano.(トド エチョ ア マノ)」
「ぜーんぶ手で縫ったんだよ。」
こんな感じで話してくれます。
レイヤーの数は、陰に隠れて表に見えません。
しかし、レイヤーの数は、
モラの価値を判断する一つの大きな基準です。
彼女たちが、苦労し、努力して作ったモラは、
民族の誇りと自信の結晶のように感じます。



【レイヤー4枚】